うさぎデザイナーの反省代行まんが

失敗の多いフリーランスデザイナーが描いています。うさぎが代わって反省してくれるので気が楽です。

絵が苦手な人に教える「線画」のテクニック

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こんにちは、うさぎです。

 

先日、絵が苦手な人に「線画」のテクニックを教える機会があり、

「分かりやすい」と言っていただいたので、

このブログでも同じ方法で説明をしてみようと思います。

 

 

 

はじめに 〜線画とは〜

「線」だけで描いた絵を、「線画」といいます。

 

「線」は単にものの輪郭を示すだけでなく、

様々な「情報」を含ませることができ、

それによって「絵」の表現が豊かになります。

 

線に含ませることのできる情報の中でも、

「遠近感」は簡単に取り入れやすいので、

その話から線画表現とは何かを感じ取ってもらえたらと思います。

 

 

 

1. 遠近感って何?

ごく単純にいうと「近くのものは大きく、遠くのものは小さく見える」という、

その見え方のことを遠近感と呼びます。

 

では遠近感を、絵であらわすときはどうすればよいか、

これもごく単純な絵で説明します。

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左が腕を体の真横におろしているだけの状態で、

右が、見ているこちらに向かって指を差している状態です。

 

見ているこちら、とは、この単純な線で描かれた生物を、

画面をはさんで真正面に見つめている自分自身のことです。

 

こちらに向かって「近くなった指」だから、

真横におろしている指よりも大きく描いています。

 

・こちらから見て近くのものを大きく描く事で、遠近感を表現することができます。

・相対的に、遠くのものを小さく描く事でも、遠近感を表現できるといえます。

 

 

 

 

2.「線」に「情報」を含ませるってどういうこと? 〜「遠近感」の場合〜

「線」に「遠近感」を含ませるとどうなるでしょうか。

 

「線」は、大きいとか小さいとか、あまり言いません。

そのかわり、太いとか細いとかいうと思います。

「線」に「遠近感」をもたらすには、次のような方法がとれると言えます。

 

・近いものは大きく=太い線で描く

・遠いものは小さく=細い線で描く

 

 

 

 

 

3. 遠近感を含ませた線ってどういうの?

さっきの、指を差した人の絵だと、こんな風になります。

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差した指(人差し指)の先端を一番太い線で描いています。

その次に太い線で、おり曲げた親指を描いています。

その次に太い線でその他の指を、その次は顔、そして胴体の順に、

わずかな差ではありますが線の太さを変えています。

 

線の太さが、見ているこちらと物体との距離を示しています。

 

さっきまでの絵だと、同じ太さの線のみで描いていましたが、

今回「線」に遠近感を含ませたことで、

「線画」としての情報量が増したのが分かるでしょうか。

 

 

 

 

4. 遠近感を含ませた線で描いた線画ってどういうの?

3までが確実に理解できれば、

見ているこちらとの距離にしたがい、相対的に遠近感を付加していくことで

もっと大きな絵でも実践することができます。

 

文章にすると難しげですが、絵で見ると簡単です。

うさぎのイラストで確かめていきましょう。

 

 

 

A. 同じ太さの線画 …遠近感 +0

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これは、寝てるところを電話で起こされてるうさぎのイラストです。

手前にアジサイと将棋をしている二羽の鳥、

その奥にベッドにねころがるうさぎと猫、

一番むこうに、窓や絵がある壁が描かれています。

 

線はすべて同じ太さです。

同じ太さですが、構図や線の重ね方などの方法で距離の情報を与えているので、

すでに多少の遠近感はもっている線画になります。

 

 

 

 

B. 3種類の太さで描き分けてみる … 遠近感+20

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近いところは太い、遠いところは細い、を守って、線の太さを変えてみました。

アジサイや鳥は一番太い線、

うさぎや猫は真ん中の線、壁にあるものは一番細い線です。

すこしだけ遠近感が増しました。

 

 

 

 

 

C. 10種類の太さで描き分けてみる …遠近感+50

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同じアジサイの中でも、こちらに近い花びらはより太い線を使っています。

同じ物体であっても、相対的に近いものは太く、遠いものは細く描き分けています。

Bよりも更に細かい表現を行っているといえます。

 

次は更に、1本の線の中でも遠近感を含ませるという事をしてみます。

 

 

 

 

D / 1本の線の中でも遠近感を含ませてみる …遠近感+80

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線の端や中間を太くしたり細くしたりしています。

ひとつの花びらの中でも手前の部分は太く、すこし奥まった部分は細くしました。

 

わかりやすいのはベッドの線です。

手前側の線は太く、壁側に向かうと細くなっていきます。

 

Cで10段階に増えた遠近感が、今度はよりなめらかに、

数え切れないほどの段階で表現する事ができたと思います。

 

これが、1本の線の中にも遠近感を含ませるという方法です。

 

 

 

 

 

ここまでに書いたA〜Dでしていることはどれも同じで、

描くもののひとつひとつに対しての距離を決定し、

それに基づいて線の太さをあてがっていく作業です。

 

この「あてがっていく」作業が、「線」に「情報」を含ませるという事になります。

 

今回は「遠近感」という「情報」を含ませましたが、

では、遠近感以外の「情報」って何があるかもついでに考えてみましょう。

 

 

 

5. 遠近感以外の「情報」って何がある?

 

例えば、「陰影」の情報があります。

線を描くときに、「影」が落ちている場所は濃く描き、「光」が当たっている場所は薄く描くということで、「陰影」という情報をあたえることができそうです。

 

また、「色彩」の情報も考えられます。

線の色を変えることで、描いている物体の色を表現できます。

光や影も、線の色で表現することもできます。

 

他にも「素材感」、「固さ」、「温度」、「感情」などなど…

たくさんの表現が、線だけでも可能だと思います。

 

 

 

さいごに

 

ここまで、「線」に「情報」を含ませてみよう!という事をメインに書いてきました。

ですが、必ずしもそれが「良い事」と言いたいわけではありませんでした。

 

同じ太さの線だけで描いた線画は

遠近感が少ないという状態ではありますが、

それが「フラットなかっこよさ」に見えたり、「シンプルな心地よさ」を伝えたりもしますよね。

 

うさぎはまだまだ勉強中なので推測になりますが、

いろいろな情報を「線」に含ませて描けるようになると、

「今回はこれくらいの遠近感にしよう」とか、

「今回はこれくらいの情報をあたえてみよう」とかいうふうに

自分の絵をコントロールすることができるようになるのではないかと考えています。

 

そうすると、伝えたいことを伝える、より良い方法というのを

知ることができそうです。

 

そこまで模索できるようになるため、

地道な一歩ずつを頑張っていきたいと思っています。

 

さいごまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

おわり

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